任意整理をすると家族に影響があるのでしょうか?
実は、任意整理は債務整理の中でも、家族への影響が最も少ない手続きとなっています。
ですから、法律の専門家に相談をして債務整理を行なう場合は、本人も含め、家族への影響が最も少ない任意整理で解決できないか、まずチェックするようになります。
実際、任意整理が可能かどうか、あるいは具体的にどの債務整理の手続きが良いのかはこちらのサービスを使うと簡単に診断することが出来ます。
債務整理と家族への影響
債務整理は、あくまでも個人の問題として取り扱われます。
ですから、家族が保証人にさえなっていなければ、家族に返済義務は発生しませんし、家族に対して借金の取り立てが来ることはありません。
そういった観点では、債務整理をしても家族への影響はないと言えるでしょう。
自己破産と個人再生の問題点
ただ、自己破産であれば、一定条件を越える財産(99万円を超える現金と20万円を超える財産)が差し押さえになってしまいます。
また、家賃の滞納があると、それが債務整理の対象となってしまって立ち退きを余儀なくされる場合があります。
その場合、同居している家族への影響がないとは言えません。
本人が持ってる財産の中には、車や住宅、そして現金など、家族で共有しているものも多いからです。
個人再生でも自己破産ほどではありませんが、弁済額を超える財産を持つことはできないので、家族に影響が出てしまうこともあります。
また自己破産でも個人再生でも、すべての債務を整理することが原則(個人再生は住宅ローンのみ整理の対象から外すこと可能)となっています。
ですから、例えば、奨学金などは親御さんが連帯保証人になっているケースがほとんどなので、債務整理を行なうと保証人である家族に請求が行き、影響が出てしまうことになります。
任意整理が家族への影響が最も少ない理由
その点、債務整理の中でも任意整理は家族への影響が最も少ないと言えます。
任意整理は、整理する対象の債務を選ぶことが出来ます。
ですから、車のローンや住宅ローン、また奨学金など、家族へ影響が出そうな債務は整理する対象から外すことが出来ます。
また、任意整理を行なう場合は、財産が処分されることがありません。
さらに、債務整理の中でも、任意整理は裁判所へ行く必要のない唯一の方法となっています。
ですから、家族への影響を最小限に抑えたい場合は任意整理が最もオススメなのです。
ローンを組む際の注意点
ただ、任意整理をする上で、気を付けなければならないことは、ブラックリストに載ってしまう(信用情報機関に事故情報が登録されてしまう)という点です。
それが解除されるまでの約5年間は、本人名義だと新たな借り入れをすることが出来なくなってしまいます。
ですから、住宅や車のローン、或いは教育ローンなどを組むのは、その期間、難しくなってしまいます。
ただ、奥様に安定した収入があるのであれば、奥様名義で申請をすれば、通る可能性は高くなります。
(逆に奥様が専業主婦の場合、あるいは収入が少ない場合は、夫の収入に依存しているとみなされ、通らない可能性が高くなってきます)
任意整理というのは、あくまでも債務者自身の問題として取り扱われますが、場合によっては、ご家族が不便さを感じることもあります。
そういった時は、家族でお互いに理解し合い、協力し合いながら、乗り越えていければいいですね。
ちなみに、こういった方法で債務整理したこと自体を家族に知られないようにされている方もいらっしゃいます。
